新規顧客獲得や既存顧客のLTV向上を目的としたキャンペーンの実施方法

新規顧客獲得や既存顧客のLTV向上を目的としたキャンペーンの実施方法

新規顧客を獲得したり既存顧客の単価やLTVを向上させるために1番即効性のある施策がキャンペーンの実施になります。キャンペーン単体では効果は長続きしませんが、瞬発力は高く普段の運用では得られない効果を発揮することができます。
キャンペーンで成果を得るためにはしっかりと戦術設計を行うことが大切になるため、設計から構築そしてキャンペーンを運用していくための手順を体系化したものをこちらで紹介していきます。

キャンペーンの役割

新規既存別キャンペーンの役割

キャンペーンの実施方法を紹介する前にまずはキャンペーンの役割を見ていきます。
キャンペーンは、「自社ブランドのサービス認知から新規顧客獲得」と「既存顧客に対して顧客単価の向上」の大きく分けて2パターンになります。売上がKGIにならないブランドの場合はこの2つに限らないか場合もあるかと思いますが、基本的には新規顧客もしく既存顧客へのアプローチと言う観点では変わりません。
キャンペーンは原則、期間が限定されて実施を行う場合が多いため、効果は瞬発的でかつ持続性はあまり無いのが特徴です。キャンペーンで得た効果を長期的に保持したい場合は、効果があったポイントを見極めて既存の販促の仕組みと上手くマージしてあげる必要があります。

キャンペーン実施手順

キャンペーン実施は大きく分けて「キャンペーン設計」「キャンペーン構築」「キャンペーン運用」の3つのフェーズに分かれます。
キャンペーン設計では、キャンペーンを通して得たい効果やその効果を得るための戦術を立案します。そして練った戦術をキャンペーン構築のフェーズで具現化しキャンペーンをリリース。キャンペーンがリリースされた後はキャンペーン運用のフェーズに入り、目標に対しての進捗を見ながらキャンペーンのチューニングを実行することでキャンペーン効果の最大化を目指します。

キャンペーン設計

キャンペーン設計は大きく分けて「情報整理」「コンテンツ設計」「メディアプランニング」の3つで構成されます
情報整理ではキャンペーンの内容やキャンペーンのターゲットとなる土台を設計します。その土台ができたらキャンペーンを紹介するコンテンツをどうユーザーに魅力的なものに魅せれるか設計し、最後にコンテンツをどうユーザーに届けるかどう集客するかのメディアプラニングを行います。

情報整理

情報整理ではキャンペーンの内容を決めていきます。ここで決める内容に合わせてコンテンツ設計やメディアプランニングが行われるためこの後の全ての作業の土台になります。
情報整理で整理する項目は大きく分けて3つです。「キャンペーンを実施する背景」「キャンペーンのターゲット」「キャンペーンの概要」の3つを整理することで、キャンペーン情報を整理して行きます。

分類項目内容
背景目的キャンペーンを実施したい目的
背景目標キャンペーン実施に伴って成し遂げたい成果
ターゲットセグメントデモグラフィック(人口動態変数)ターゲットととなるユーザーの性年代
ターゲットセグメントジオグラフィック(地理的変数)ターゲットとなるユーザーの在住地域やプロモーション地域
ターゲットセグメントサイコグラフィック(心理的変数)ターゲットとなるユーザーのライフスタイルや趣味嗜好
ターゲットセグメントビヘイビア(行動変数)ターゲットとなるユーザーのブランド利用状況やその関連行動
キャンペーン概要プレミアム・プライス・サンプリング
キャンペーン概要内容実施したいキャンペーンの内容
キャンペーン概要予算キャンペーン実施に伴って利用できる予算
キャンペーン概要期間実施するキャンペーンの期間
キャンペーン概要インセンティブキャンペーンで提供するインセンティブ内容
キャンペーン情報整理項目一覧
ターゲットセグメント

ターゲットユーザーのセグメントをデモグラフィック、ジオグラフィック、サイコグラフィック、ビヘイビアの4つの観点で整理します。
キャンペーンの目的に沿うユーザー群や目標を成し遂げるのに十分なボリュームが得れるかを判断基準にして市場をセグメントに分けターゲットを決めていきます。ターゲットセグメントの分け方は色々とありますが、その定めたセグメントに区分けすることが現状可能かは注意する必要があります。どんなに素晴らしいセグメントを区切ってもそのセグメントを現状手持ちのデータで区切れない場合は、その後のキャンペーン実施に影響を及ぼしてしまいます。

項目内容例
デモグラフィック(人口動態変数)年齢・性別・家族構成(未既婚・子供の有無)・学歴(教育水準)・職業・業種・年収・可処分所得(消費傾向)・ライフステージ
ジオグラフィック(地理的変数)地方・都市規模・人口密度・沿線・最寄駅・気候
サイコグラフィック(心理的変数)価値観・性格(パーソナリティ)・ライフスタイル・趣味嗜好・社風
ビヘイビア(行動変数)利用メディア・メディア利用時間(平日・休日別)・利用交通手段・購買状況・利用用途・利用頻度
ターゲットセグメント例
キャンペーン概要

「型」「内容」「予算」「期間」「インセンティブ」の5つを整理することで、キャンペーンの大枠を整理することができます。情報整理の段階では決め切れない情報があるかもしれませんが仮で情報は入れておき、今後のコンテンツ設計やメディアプラニングを通して変更しても構いません。

キャンペーンの型は最初に決めるべき項目になります。キャンペーンは大きく分けて3分類しかありません。その3分類の中で今回実施したいキャンペーンの内容がどれに当てはまるのかを決めていきます。

内容
プレミアム懸賞や景品(実物・ポイントetc)などを付与することでユーザーの購入意向を高める方法
プライス割引クーポンや商品価格の割引を行う方法
サンプリング商品サンプリングの提供やモニターを募集して試し利用していただく手法
キャンペーンの型

キャンペーンインセンティブはユーザーの行動を後押しします。キャンペーンを通して提供するインセンティブの内容次第でキャンペーンの引きが変わりますので、ユーザーにとって魅力的なインセンティブを用意できるとベストです。

  • インセンティブの内容
  • 提供数
  • 提供タイミング
  • インセンティブの有効期限

キャンペーンを実施する際には予算上限が決まっているかと思います。予算の中でキャンペーンを実施するには提供できるインセンティブにも限度があります。キャンペーンに使える予算とユーザーを惹きつけるインセンティブを天秤にかけてインセンティブの内容も決めていけると良いでしょう。

コンテンツ設計

キャンペーン情報が整理できたら次はキャンペーンコンテンツの設計を行なっていきます。キャンペーン情報をユーザーに認識してもらうコンテンツになるため、このコンテンツ次第でユーザーがキャンペーンに参加してもらう確率も変わってくると言っても過言ではありません。
コンテンツ設計では、紹介するブランドがユーザーに響くような要素を整理して、刺さる言い回しでライティングしていきます。また要素のライティングが出来たら、そのコンテンツをユーザーにどう伝えて行くかの順番を整理することでよりユーザーに伝わりやすくしていけるように設計します。コンテンツ設計で注意しないといけないことはキャンペーン情報はあくまで付け合わせでメインはブランドです。ブランドをよりユーザーに必要と感じてもらえ、かつキャンペーンがユーザーに行動を起こしてもらう後押しにできることが理想です

キャンペーンコンテンツ整理

コンテンツ設計でまず始めに実施することはキャンペーンコンテンツの展開方法の検討です。オンライン・オフラインかそれとも複合型かで展開するコンテンツも変わってきます。

オンライン/オフラインコンテンツ例
オンラインランディングページ(キャンペーン紹介ページ)、SNS、エントリーフォーム etc
オフラインチラシ、商品ラベル、申込用紙(ハガキ) etc
キャンペーンコンテンツ例

オンライン上でキャンペーンLPを置き、オンライン・オフライン媒体で集客を行う形が現在多く見られる形ですが、キャンペーンの展開方法によってはオフラインのみで完結するものもあるかと思います。キャンペーン内容に合わせてどこでコンテンツを展開して行くか、まずは整理していきます。

要素選択・ライティング・ストーリー作成

キャンペーンコンテンツの展開方法が整理できたら、その展開先でキャンペーンコンテンツとして何を掲載して行くか決めます。
要素はトップ、ボディ、クロージングの3つの分類から成り立っています。トップの領域でユーザーにベネフィットを伝えることで興味喚起を促し、ボディ要素でユーザーに刺さる訴求を行い最終的なクロージング領域でユーザーに購入などのCVに転換して行くことになります。そのため各分類の中でどういった要素を展開することでユーザーをCVポイントまで持っていけるかを考慮して要素を選んでいく必要があります。
要素が選択できればユーザーに刺さりやすい情報や表現方法を駆使してテキスト化していきます。

分類要素要素詳細
トップキービジュアルキャッチコピー・CTA
ボディ商品・サービス説明結果・安心・使い方・スペック・FAQ
ボディ証明実績データ・Before&After・体験談・会社概要
ボディ信頼創業年数・受賞歴・メディアへの掲載歴・同業者や専門家からの推薦の声・アライアンス
クロージング保証返金保証・成果保証
クロージング比較別に安いもの・未来との比較
クロージング限定特典・数量・期間・限定
分類別要素

必要要素が整理でき、各要素のライティングができたらユーザー心理に刺さるように要素の順番を並び替えていきます。

メディアプランニング

コンテンツ設計ができたら、キャンペーン情報をユーザーにどうやって認知してもらってコンテンツに集客できるかを考えていきます。
メディアには大きく分けて3つの分類にわかれており、オウンド・ペイド・アーンドのトリプルメディアを活用してより効率的にユーザー集客から顧客化までできるメディア入稿プランを考えていきます。ここで考えた入稿プランをベースにキャンペーン期間のCVシミュレーションを作成するため、期間中の実績と対比して良し悪しの判断をしていくことになります。

プロモーション活動による効果を黒字にするメディアプラニング方法
有名なマーケティングフレーム枠「4P」でも定義されているプロモーション活動はビジネスを拡大していくには非常に重要な領域です。プロモーション活動を通してユーザーに…
test-marketing.explicit-knowledge.com

キャンペーン構築

キャンペーン構築は大きく分けて「コンテンツ構築」「メディア入稿」の2つで構成されます。
どちらもキャンペーン設計で定めた内容に対して、実際に形として具現化して行く工程になります。2つの行程が終わることでキャンペーンが具現化することができ、世の中にキャンペーンをリリースすることができます。

コンテンツ構築

コンテンツ設計やメディアプラニングした内容を元に必要なクリエイティブを制作していきます。作成すべきコンテンツは大きく分けてキャンペーン情報を掲載したコンテンツとキャンペーン情報を周知するメディアに入稿するクリエイティブの2パターンになります。

分類制作物例
キャンペーンコンテンツキャンペーンLP、キャンペーン情報を掲載したチラシ etc
メディア入稿クリエイティブメディア入稿用バナー・テキスト、HTMLメール etc
構築コンテンツ例

メディア入稿

メディアプランニングで決めた内容に則って各メディアに必要なクリエイティブと各メディアでの入稿設定を行なっていきます。メディアの種類は大きく分けてオウンド・ペイド・アーンドメディアの3つに分類されますが、特にキャンペーン情報を発信する側から入稿するメディアはオウンド・ペイドが中心になっていきます。

入稿メディア分類入稿媒体例
オウンドメディア・PULLメディア(自社サイト)
・PUSHメディア(メールマガジン、アプリ・ブラウザPHSH etc)
ペイドメディア・ネット広告
・マス広告
・プロモーション広告
アーンドメディア・UGCを誘発することができるメディア
トリプルメディア別入稿媒体例

キャンペーン運用

キャンペーンがリリースされたらそのキャンペーンが目標値に対してどういった進捗になっているのかをモニタリングをしていきます。目標値に対し、進捗が悪い場合は要因を分析し目標値を達成できるようにコンテンツの改修や入稿しているメディアのチューニングを行なっていくことでキャンペーン効果を最大化しに行きます。

キャンペーン効果の可視化

目標値に対して進捗を把握できるようにキャンペーンの実績を可視化します。可能であればリアルタイムに成果が把握できることが望ましいですが、難しい場合は定期的に更新を行なって行きます。

更新頻度可視化方法
リアルタイム実績データをダッシュボードやスプレッドシートに反映できるように設定
定期方法実績データを各種ツールから引っ張ってきてスプレッドシートを更新
キャンペーン効果の可視化方法

キャンペーン効果の分析

可視化されたレポートをモニタリングしていく中で目標値に対して悪い場合は要因を分析してテコ入れするポイントの整理、良い場合は良い理由を探し更にグロースできないかを探っていきます。効果分析は2STEPで実行します。

  • 目標を要素分解し良い悪い含めどこがグロース・ボトルネックポイントになっているのかを把握する
  • グロース・ボトルネックポイントとなっている要因を特定する

キャンペーンチューニング

効果分析で良いところも悪いところも含めて把握できたグロースポイントや課題ポイントがあるかと思います。それをを整理し、管理表にまとめることで一覧化がされます。
一覧化されたグロースポイントや課題から改善することでのインパクトや実施工数などを鑑みて施策の優先度を整理することで、何を最優先で実行していくか決めていき施策の実行へと移していきます。

まとめ

キャンペーンは、新規顧客獲得や既存顧客のLTV向上などの成果を出すまでの瞬発力は高く普段の運用では得られない効果を発揮することができます。
キャンペーンを実施する場合は、キャンペーン設計・キャンペーン構築・キャンペーン運用の3フェーズに分けられます。上流から下流まで全ての工程がキャンペーンを実施していく上では重要な領域になっていきますので、上手くいかないことがあれば上記の粒度で問題を見直し、改善をしていくことができればキャンペーンの効果はより大きくなってくるでしょう。